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山頂のパッシヴハウス-2

前回に引き続き、「シーストル・ハウス」について
もう少し詳しくご紹介しようと思います。


これは1884年開業の旧シーストル・ハウスです。
旧シーストル・ハウス

建物の老朽化とエネルギー消費効率の悪さを理由に
2000年から建設計画が立てられました。

工事着工は2004年で、総工費約2億5000万円をかけ
完成したのはその翌年です。

新シーストル・ハウス。



まず1階部分の図面です。
玄関・管理人室・キッチン・食堂・乾燥室・トイレ等があります。
1階部分

休憩室を兼ねた食堂。
食堂/休憩室

南に面しているので日当たりは最高です。


2階です。
2階部分
客室・浴室・洗面所等があります。


壁構造は、外から中に向けてこうなっています。
19mm  外壁材(カラマツ、置き方は水平)
24mm  空気層 縦方向の胴縁
0.2mm 透湿防水気密シート(調湿機能有)
16mm  DWD板(AGEPAN)
240mm 木質繊維断熱材(Heralan)
30mm  OSB板
0.2mm インテロ調湿気密シート(調湿機能有)
80mm  木質繊維断熱材(Heralan)、胴縁 
15mm  内壁材 3S板(ドイツトウヒ、オイル・ワックス済)
(断熱性能U=0.11W/K)


全ての資材機材はこのようにヘリコプターで運びました。
飛行回数は600回にも及んだとのことです。
 

工場で作った壁をヘリコプターが運びます。













パッシヴハウス仕様の高断熱窓(断熱性能0.71W/K)。



気密試験(ブローアー・ドア・テスト)

50Pa減圧時の溺気回数が1時間当たり0.32という素晴らしい数値でした。
時速200km以上の暴風荒れ狂う吹きさらしの山頂では、
壁や屋根の気密性能が特に重要になってきます。


暖房・換気システムです。

空気の流れはこのようになっていて、
排気前の空気からは90%の熱を取出し再利用します。


温水・電力供給システム。


全館の電気は冬の間に充電します。



雨水利用システム。



シーストルハウスは山の避難所でもありますので、
冬期には通常営業こそしませんが登山者がいつでも立寄れるように
施設の一部を常時開放しています。




いかがでしたでしょうか、山頂のパッシヴハウス。
まだまだ紹介し切れない気がしますが、今回はこの辺で。
ecotransfer-j * パッシヴハウス * 14:40 * comments(0) * trackbacks(0)

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